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小鹿田焼・窯元に弟子入り

2011年02月28日

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【小鹿田焼・窯元に弟子入り】

 日田市の代表的な伝統工芸、小鹿田(お・ん・た)焼は、素朴な生活雑器の中に独特の味わいがある。その魅力を生み出しているのが、飛び鉋(かんな)の模様だ。細かい溝が連なる独特の模様は、どうやって作られているのだろう。窯元の坂本茂木(しげ・き)さん(72)に弟子入りして、秘密を探ってみた。(園田裕道)

 坂本さんに用意してもらったのは、直径25・5センチの皿6枚。焼き上がると、21~22センチに縮むそうだ。ほどよく乾き、ほどよく硬い。土の硬さによって模様のつき方が変わるから、適度な乾き具合を見分けるのも職人技の一つだ。

 飛び鉋の技法は、福岡県の小石原焼から伝えられたという。坂本さんの窯では、柱時計のゼンマイを再利用して、鉋に使っていた。長さ約23センチ、幅約2センチ。弾力があり、使いやすいように緩い「S」字状に曲げてある。

 ろくろを回しながら「S」字の先端を皿の表面に当てる。ゼンマイは皿を引っかくようにして溝を刻み、少し跳ね上がって、その隣にまた溝を刻む。こうして、等間隔に溝が並ぶ、飛び鉋独特の模様が刻まれていく。

 いきなり本番は気が引けたたが、思い切って1枚目の皿を、ろくろ面の中央に置いた。真ん中に置いたつもりが、ろくろを回すと、ずれているのが分かる。見かねた坂本さんが微調整してくれた。

 蹴(け)ろくろを蹴りながら、両手で持った鉋を皿の中央部に置いてみる。鉋の動きに気をとられると、蹴りがおろそかになってしまう。

 皿1枚の模様を刻むのに、時間はわずかしかかからなかったが、納得ゆく出来栄え、とはいかない。鉋の先を皿面に直角に当てないと、溝ではなく点線状の模様になってしまうのだ。1枚目は練習台にすることに決め、何度も何度も鉋を置いてみる。

 練習を積むと、鉋を当てる強さや角度など、こつがつかめてきた。2枚目、3枚目と、一気に6枚目まで仕上げた。作業場には、平日でも見物客が絶えない。60代くらいの外国人の男性が、じっと私の手の動きに注目していたのが、少し気恥ずかしかった。

 6枚は、4月半ばの窯入れで、商品とともに焼いてもらった。窯出しの5月7日。「どういう具合に仕上がっているだろう」。はやる心を抑えながら、窯に向かった。

 坂本さんが、見覚えのある皿6枚を窯から出した。窯割れせずにすんだようだ。飴色(あめ・いろ)と透明の釉薬(うわ・ぐすり)をかけたという。だが、模様にムラがありすぎる。坂本さんは「個性的でおもしろい」とほめてくれたが、素人臭さは否めない。

 何度も鉋を乗せた練習台の皿は、飴色の釉薬がのりすぎて、小鹿田焼とはまったく別の皿のようだ。

 唐臼(から・うす)での粘土作りから、ろくろ、窯入れ、焼き、窯開きまでの一連の作業のうち、体験したのはほんの一部だ。体験の後、小鹿田焼を目にするたびに、模様が気になって仕方ない。もし、もう一度同じ体験ができるなら、もう少しうまくやりたい、と思う。

2009年05月13日 『アサヒ・コム』より抜粋


===飛びかんなの商品===

4寸中深皿

6寸鉢

3合壺(白とびかんな)

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